『焚き火の本』(山と渓谷社)猪野正哉

アウトドアイベントやワークショップで焚き火指導にあたり、テレビ番組ではとんねるず・石橋貴明さんの「石橋、薪を焚べる」の監修も行う焚き火マイスター。焚き火を非日常のものではなく、あたりまえにあるものにしたいというビジョンのもと活動している。焚き火に関するすべてのノウハウを紹介したものが本書である。

 

第1章 概念&知識
焚き火には場を成立させる力がある/あれもこれも先入観を持たずにやってみ/風向きは実用性よりも魅せる時代へ/炎のゆらぎ効果はクセになる/焚き火との距離感は人間関係と似ている/燃やせる場所と燃やせる環境は決まっている/やられたくないことはやらないのが基本/焚き火が私の人生を変えた

第2章 装備&準備
ストーリーを描いてやるべきことを逆算しよう/道具も人もタフなことが一番だ/焚き火台選びはシューズ選びに似ている/薪が変われば燃え方もにおいも変わる/薪にこだわるなら炭にもこだわっていいのでは/着火はなるべく簡単にスマートに済ませたい/刃物の種類は薪の特性に合わせて使い分ける/多すぎず少なすぎないよう量を計算する/3種の薪割りで3種の刃物を使いこなせ/服選びまで気を抜かないのが上級者だ/焚き火による教育「火育」

第3章 着火&燃焼
焚きつけなしでは焚き火は始まらない/便利が一番。率先して使いたい/薪の組み方ひとつで力量がわかる/火つけの成否は着火までに決まっている/火を育てるコツは目を離さず薪を離すこと/焚き火台が普及するほど直火の魅力は増していく/雨にも負けず濡れた薪にも負けず火はおこせる/炭火の扱いが難しいなんて言わせない/初心を忘れたら読み返す愛読書/レインボー焚き火が流行っている

第4章 観察&活用
焚き火の前では寝るか座るかどっちが快適?/真似して上級者感を醸し出す仕草/消えかけの焚き火の温度って知ってるかい?/料理のコツは焼くだけ。以上/焚き火で炊いた米はなぜかうまい/焚き火料理は手順よりも火の見極めが大事/調理道具は少しくらい汚れても気にならないものを/腹を割ってお酒も割ってとことん話す/なくてもいいけどないと困っちゃうバイプレイヤー/焚き火の未来はこうなる

第5章 消火&片付け
片付けの唯一にして最大のルールは「来たときよりも美しく」/消火とは薪を完全に燃やしきることである/手入れ次第で焚き火台の寿命はぐーんと延びる/道具を出したら元の位置に戻すをクセにする/焚き火臭は洗剤選びで消し去る